グアー豆食物繊維の健康機能研究は30年以上にわたり、健康機能効果のエビデンスが豊富です。機能性表示食品制度の関与成分*としても複数の届出が公開され、機能性表示食品の開発に安心してお使い頂ける素材です。本記事では以下の4つの機能の代表的なエビデンスデータご紹介いたします。
*機能性表示食品の届出では「グアーガム分解物」として届出されています
【ビフィズス菌を増やして腸内環境を良くする】
グアーガム分解物3.5gを3か月摂取することで、腸内フローラのうちビフィズス菌が占める割合が増加しました。
被験者:下痢傾向健常者* (日本人男女44名、 41.9±6.3歳)
*毎週最低7回の排便で、その排便の50%を超える分がブリストル便スケールで5-6点を示す。
試験デザイン:二重盲験並行群間試験
摂取量:グアーガム分解物(食物繊維) 3.5g/日
摂取期間:12週間
評価項目:腸内細菌叢(16S rRNAメタゲノム解析)
摂取期間を通じて群間に有意差あり(p0.05)
Yasukawa Z, et al., Nutrients. 2019 Sep 10;11(9). pii:E2170 より作図
【便秘気味の方のお通じ改善】
便秘傾向の方がグアーガム分解物を2週間摂取することで、排便回数が増加しました。
試験デザイン:二重盲検クロスオーバー試験
摂取量:グアーガム分解物(食物繊維) 5.2g/日
摂取期間:2週間
評価項目:排便回数、便の量、便の形状、便のにおい、便の色、排便後の感覚、胃腸症状
プラセボ群と比較して有意差あり
中川致之ら、健康・栄養食品研究(2008年、11号、2巻、1-14ページ)より作図
【やや軟らかめの便を改善してお腹の調子を整える】
下痢傾向の方がグアーガム分解物を摂取することで、便形状が有意に変化し普通便に近づきました。
こちらの試験はブリストル便スケールを用いて評価しています。ブリストル便スケールとは、便の形状を1(硬くてコロコロした便)~7(液体状)段階に分けて評価するもので、5がやや軟らかめの便、4が普通便とされています。
被験者:下痢傾向健常者* (日本人男女44名、 41.9±6.3歳)
*毎週最低7回の排便で、その排便の50%を超える分がブリストル便スケールで5-6点を示す。
試験デザイン:二重盲験並行群間
試験グアーガム分解物(食物繊維): 3.5g/日
摂取期間:12週間
評価項目:便性状 (ブリストル便スケール)、排便回数、腸内細菌叢(16S rRNAメタゲノム解析)
摂取期間を通じて群間に有意差あり(p<0.05)
Yasukawa Z, et al., Nutrients. 2019 Sep 10;11(9). pii:E2170 より作図
【糖の吸収をおだやかにして食後血糖のピーク値を抑える】
食後血糖値が高めの方がグアーガム分解物を食前に摂取することで、糖の吸収をおだやかにして食後血糖値の上昇を抑制しました。
被験者:食後血糖値が高め*の健常者 (男女56名、 45.4±1.5歳)
*空腹時血糖値が126mg/dl 未満又は75g OGTT 2 時間値が140mg/dl 以上200mg/dl 未満の境界型、または食後血糖が140mg/dl 以上200mg/dl 未満の食後血糖が高めの方
試験デザイン:二重盲験クロスオーバー試験
摂取量:グアーガム分解物(食物繊維)3g/日、単回摂取
評価項目:食後血糖値の経時変化、血中濃度曲線下面積(AUC)
プラセボ群と比較して有意差あり
徳永誠ら, 薬理と治療, 44(1), 85-91 (2016) より作図
(2023年10月 作成)